PREDESIGN
人は物やコトを作られた意図以外で使用することがあります。当人にしか意味を持たない用途へ変えたり、無意識に意図されない使い方をしてみたり。例えば缶蹴り。缶は飲み物や食べ物の保存、運搬するためにデザインされたものですが、子供らが使用ずみの缶を蹴る事によって、ゲームにまで昇華し、彼らのコミュニティツールにまでなりました。これは缶を発明した人の意図したものではなかったはずです。しかし、これは自由な発想と行為によって新たなデザインが生まれたことを意味します。世の中には計算された意図や、目的を持って生まれたデザインではなく、いわば、必要に応じて自然と形成されたり、偶発的に出来上がったモノやコトが生活のあちこちに見つけられます。私はそのような完成、流通してない、生まれる前のデザインを“PREDESIGN”と名付けて発見、考察したいと思います。